税理士や無料相談に行く前に、自分でできる消費税チェックリスト

税理士や無料相談窓口に相談する前に、自分の消費税の状況を整理しておくと、限られた相談時間を有効に使えます。このページは、当会の税務Q&Aで解説している内容をもとに、相談前に確認しておきたい6つの項目をチェックリストの形にまとめたものです。新しい制度の説明や数値の判断は行っていません。詳しい内容は、各項目からリンクしている記事をご覧ください。

このページでできること・できないこと

このチェックリストは、相談前に自分の状況を整理するための自己点検です。項目に当てはまるかどうかの最終的な判断や、個別の税額計算、有利・不利の判定は行っていません。新宿間税会は、税理士法第52条により個別の税務相談にはお答えできません。実際の相談は、新宿で税金の相談をしたいとき(無料の公的な相談窓口の案内)でご案内している窓口をご利用ください。

目次
  1. なぜ事前のチェックが役立つのか
  2. チェックリスト:6つの確認項目
  3. 準備しておくとよい書類
  4. 早見表:チェック項目と詳しい記事
  5. よくある質問
  6. この記事のもとになった記事

なぜ事前のチェックが役立つのか

無料の税務相談は、相談できる時間が決まっています。たとえば東京税理士会の納税者支援センターは1回25分以内、東京税理士会新宿支部の相談は30分以内です(新宿で税金の相談をしたいとき参照)。この時間の中で、状況の説明に時間がかかってしまうと、聞きたかったことを聞けないまま終わってしまうことがあります。

あらかじめ「課税事業者か免税事業者か」「インボイス登録をしているか」といった基本的な項目を自分で確認し、関係する書類を用意しておくと、相談の時間を本当に聞きたいこと(判断に迷っている点)に使えます。これは相談する側だけでなく、相談を受ける税理士の側にとっても、状況の把握に時間を取られず、実務的な回答をしやすくなるという利点があります。

チェックリスト:6つの確認項目

次の6項目を、わかる範囲で確認してから相談すると、話がスムーズに進みます。わからない項目があれば、無理に自分で調べず、「わからない」と伝えるだけでも構いません。

  • 課税事業者か、免税事業者か

    基準期間(個人事業者は前々年、法人は原則として前々事業年度)の課税売上高が1,000万円以下かどうかが基本の目安です。ただし、特定期間の課税売上高や給与等支払額、インボイス発行事業者の登録の有無などによって、1,000万円以下でも課税事業者になる場合があります。

    詳しい判定方法は消費税の基本(課税事業者と免税事業者の違い)で説明しています。

  • インボイス発行事業者に登録しているか

    登録していれば、税務署から届いた登録通知書や、国税庁の適格請求書発行事業者公表サイトで登録番号(T+13桁の数字、または法人番号のある事業者はT+法人番号)を確認できます。登録していない場合は、登録するかどうかも任意であることを踏まえて、取引先との関係を整理しておくと相談がスムーズです。

    制度の全体像はインボイス制度の概要で説明しています。

  • 簡易課税を選んでいるか、原則課税か

    「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出していれば簡易課税、提出していなければ原則課税(一般課税)です。基準期間の課税売上高が5,000万円を超える課税期間は、届出をしていても簡易課税を使えません。どちらを選んでいるかは、過去に提出した届出書の控えや、前回の申告書の種類(簡易課税用か一般用か)で確認できます。

    両者の違いと事業区分(みなし仕入率)は簡易課税制度のしくみで説明しています。

  • 2割特例を使っているか、使える期間内か

    2割特例は、令和8年9月30日を含む課税期間までの経過措置です。個人事業者は令和8年分(2026年分)が最後で、法人は決算月によって最後の事業年度が異なります。自分の申告がこれまで2割特例を使っていたか、そしてその期間がまだ続いているかを確認しておくと、相談で聞くべきことがはっきりします。

    個人・法人別の最終期間は2割特例はいつまで使えるか、決算月を選ぶだけで申告期限までの残り日数がわかる2割特例カウントダウン診断ツールもあわせてご利用ください。

  • 準備しておくとよい書類

    相談の内容にもよりますが、一般的には次のようなものを手元に用意しておくと、具体的な話がしやすくなります。

    • 売上・仕入れの記録(帳簿、会計ソフトの出力、通帳の写しなど)
    • 受け取った請求書・インボイス、交付したインボイスの控え
    • 前回(前年分・前事業年度)の消費税申告書の控え
    • インボイス発行事業者の登録通知書(登録している場合)
    • 簡易課税制度選択届出書など、これまでに提出した届出書の控え(手元にある場合)
  • 相談したい内容を一言でまとめておく

    「消費税の申告方法について相談したい」だけでなく、「簡易課税と2割特例のどちらが有利か知りたい」「インボイス登録をやめるべきか迷っている」のように、聞きたいことを一言でまとめておくと、限られた相談時間の中で、必要な回答を得やすくなります。上の1〜4の項目で分かったことを、簡単にメモしておくとより伝わりやすくなります。

準備しておくとよい書類(まとめ)

上のチェックリストの5番目でも触れましたが、相談の際に手元にあると助かる書類を、あらためて一覧にしました。すべてがそろっていなくても相談はできます。

書類用意する理由の目安
売上・仕入れの記録基準期間・特定期間の課税売上高の確認、簡易課税と原則課税の比較の目安になります。
受け取ったインボイス・請求書仕入税額控除の対象になるかどうかや、経過措置の適用状況の確認に使います。
前回の消費税申告書の控えこれまで一般課税・簡易課税・2割特例のどれで申告していたかがわかります。
インボイス発行事業者の登録通知書登録番号と登録日(課税事業者になった日)の確認に使います。
届出書の控え(簡易課税制度選択届出書など)いつから、どの制度を選んでいるかを確認できます。手元になくても相談はできます。
通帳(事業用口座)売上の入金や、経費・仕入れの支払いを確認するために求められることがあります。

相談する窓口や内容によって、実際に必要な書類は異なります。予約の際に、持参するとよいものを確認しておくと安心です。

早見表:チェック項目と詳しい記事

チェック項目確認するポイント詳しい記事
1. 課税事業者か免税事業者か基準期間の課税売上高が1,000万円以下かどうか消費税の基本
2. インボイス登録の有無登録通知書または国税庁の公表サイトで確認インボイス制度の概要
3. 簡易課税か原則課税か届出書の提出の有無、前回申告書の種類簡易課税制度のしくみ
4. 2割特例が使える期間か個人は令和8年分まで、法人は決算月次第2割特例はいつまで/診断ツール
5. 準備する書類売上・仕入れの記録、インボイス、通帳など本ページ「準備しておくとよい書類」
6. 相談したい内容の要約聞きたいことを一言でメモしておく―

よくある質問

このチェックリストを確認すれば、税理士への相談は不要になりますか。

いいえ。このチェックリストは、相談の前に自分の状況を整理するための自己点検であり、個別の税務判断に代わるものではありません。課税事業者かどうかの判定、届出の要否、有利な計算方法の選択などは、税理士や税務署などの窓口でご確認ください。

チェックリストの項目が全部わからなくても相談できますか。

できます。わかる範囲を整理しておくだけでも、相談の時間を有効に使えます。わからない項目があれば、それも含めて「わからない点」として相談すれば構いません。無理に自分で判定しようとして時間をかける必要はありません。

新宿間税会にこのチェックリストの内容を相談できますか。

できません。税理士でない者は、無償であっても、税務相談を業として行うことはできません(税理士法第52条)。新宿間税会の事務局、Webサイト、会の行事では、個別の税額や申告方法についてのご相談にはお答えしていません。無料の公的な相談窓口は、新宿で税金の相談をしたいときのページでご案内しています。

自分がインボイス発行事業者として登録しているかどうかは、どこで確認できますか。

登録した際に税務署から届く登録通知書で確認できるほか、国税庁の適格請求書発行事業者公表サイトで、自分の氏名・名称や登録番号を検索して確認できます。登録番号は、法人番号のある事業者は「T+法人番号」、それ以外の事業者は「T+13桁の数字」です。

課税事業者か免税事業者か自分で判断できない場合はどうすればよいですか。

基準期間(個人事業者は前々年、法人は原則として前々事業年度)の課税売上高が1,000万円以下かどうかが基本の目安ですが、特定期間の判定やインボイス登録の有無など、確認することが複数あります。判定の手順は消費税の基本(課税事業者と免税事業者の違い)で説明していますが、最終的な判断に迷う場合は、税理士や税務署の相談窓口にご確認ください。

この記事のもとになった記事

このページは新しい法令解釈や数値を示すものではなく、当会の税務Q&Aにすでに掲載している次の記事の内容を、相談前の自己点検という形に再構成したものです。各項目の詳しい内容・出典は、それぞれの記事でご確認ください。

改訂履歴

著者:新宿間税会(新宿間税会について)

  • 2026年9月28日:公開

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