「新宿」の由来

この稿を起すに当ってはまづ「新宿」「淀橋」の由来から進めねばならないだろう。

そもそも「新宿」とは「内藤新宿」の略称から生じた。かって家康はこの地を江戸警備の重要地点とし内藤氏をこれに当らせた。そのうち太宗寺(新宿2丁目)の門前に町屋が出来「内藤宿」と呼ぶようになりその後元禄11年に正式な宿場が許可され、前からあったものに対し新しい宿場だからというので「内藤新宿」と名づけられたといわれている。

「淀橋」の由来

次に「淀橋」だがこの地名の起りについては諸説がある。何れにしても青梅街道の神田川にかかる橋の名から来ているようである。

  1. 余戸橋から起ったとするもの、この地が豊島郡と多摩郡との中間にあり両郡の余戸を移住させた村にかけた橋をはじめ余戸橋といいこれを改めたという説。(和名抄)
  2. 古い口碑によると、柏木、中野、角筈、本郷、の四村の集まるところにかけられたので四所橋といわれそれが変わったものとする説。
  3. 徳川将軍(家光)が鷹狩りに来て橋のたもとで休息した際山城国の淀に似ているというところから淀橋と命名したという説。
  4. その他に中野長者の伝説もあるが前三者にくらべよりどころが薄いようである。

ところで新宿といえば明暗こもごも内外に冠たる地名で国中知らぬ者とてなし、この冠りは今や大部分の役所、会社が戴いているところであるが、税務署は未だ使っていない。これは住民、納税者の意向の調整がつかぬまま、片やイメージメリットのみでとくに行政的効果等がほとんどないとし、現在迄何回か「新宿税務署」への動きはあったものの立ち消えになっているらしい。

淀橋税務署の沿革

  • 明治29年11月1日 ─ 東京府下武蔵国豊多摩郡淀橋町に設置され豊多摩郡(旧淀橋、中野、杉並、渋谷各区)を管轄区域とした。なおこの時全国では504署で府下では13署であったという。
  • 昭和10年9月 ─ 渋谷署を分離。
  • 昭和15年8月 ─ 杉並署を分離。
  • 昭和19年8月 ─ 中野署を分離。
  • 昭和20年3月 ─ 戦災で焼失し同20年8月一時中野署に併合された。
  • 昭和22年8月 ─ 中野署から分離復活し現在に至っている。

明治29年といえば日清戦争直後であり今でこそ新都心となっているが当時は武蔵野の面影を残す田園情緒豊かなところであったと思われる。ここ数年新宿東口の高野フルーツの前は日本一の路線価が示され林立する超高層ビルには著名企業が目白押しであり又新宿駅周辺の商店街、歓楽街はお上りさんならずとも目を見張るものがある。

古文書(大正末期のもの)に掲載された管内概況書の人口調査欄
古文書(大正末期のもの)に掲載された、管内概況書の人口調査欄で今昔の感がある。

古文書に見る当時の新宿

そこで開設時から大正年代にかけ半世紀前の新宿はどんな状況だったのだろうか非常に興味のあるところである。この附近の旧き時代の様子については風土記、郷土史などでお目にかかれると思うが今回は税務署がとらえこれを後日のために残した資料などから当時の情況の一部を紹介したいと思う。というのは前署長が協力会のある会合において中野署で戦災を免れた当署関係の「古文書」(古文書というにはやや年代が若いが)が発見され内容をみるとなかなかに興味をひかれるものがある等々の発言があったことから会員の皆さんにも、幾つかを紹介出来たらということで2・3面白いものを拾ってみることとした。

先づ土地柄から地代の問題が頭に浮ぶ。記録によると成子坂あたりでの宅地賃貸価格は大正7年坪9銭位であったのが同12年には30銭に上っており、これは欧洲戦争などによるインフレの影響か、と記され近頃と同じようなタッチで表現されている。又地租の基となるものとして把握していた土地価格の状況をみると明治40年頃坪最高40円最低1円50銭のものが大正12年には最高280円最低4円となった旨記録されている。280円といえば当時としてもかなりの額だったであろうし現在の情況もむべなるかなと思われる。

2番目に間税関係ではどんな税目があったのだろうか一応興味のあるところである。大正から昭和初期にかけては間税物件といっていた、当時管内では「酒造税」「酒精及酒精含有飲料税」「醬油税石税」「織物消費税」でとくに驚きなのは「自家用醬油税」である。ちなみに年間税収は醬油税石税が一番多く、12万円位で他は2〜3万円程度で現代とは比較にならない。紹介した以外にも種々ありますが永年に亘る守秘義務とやらと紙面の都合上割愛せざるを得なかったことをお許し願いたい。

署からの眺めはすばらしい。とくに茜色に染った夕空を背景に明りのともった高層ビル群は外国雑誌グラビアのそれである。この景観と半世紀前のさまを交錯させながらこの筆をおく。

なお、参考文書として新宿町名誌などを利用させて戴きました。

署からのお知らせ

確定申告は「正しい申告書」をお早目に
昭和57年分所得税の確定申告書の提出と納税は、2月16日から3月15日までです。3月10日を過ぎますと税務署の窓口が大変混雑します。お早目にどうぞ。なお、提出は郵送でも結構です。

贈与税の申告
57年中に贈与を受けた不動産、現金、有価証券等の財産の価格の合計が60万円を超えるときは、3月15日までに贈与税の申告と納税をして下さい。

物品税納税申告にあたって

  • 提出期限を厳守して下さい。おくれると加算税の対象となります。
  • もどし入れ控除は現実に製造場、販売場等へ戻し入れられた場合に限られます。

印紙税がクローズアップされて来ています
間違いのないよう、疑問のある場合は出来るだけひな形をつけてお問い合わせ下さい。

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