趣味のコーナー ─ 無芸も芸のうち
P.12株式会社審美堂 常務取締役 河田 弘
趣味のコーナーに登場する芸もないのに、書くこととなってしまって、老いの恥を晒す羽目となりました。下手の横好きの "たわ言" とお見逃し願いたい。
生来、気の多い方なので、何でも手当り次第に手をつけては広く浅く撫で廻す中から、落語の三題噺ではないが、「詠む。集める。撮る。」の三つの横好き談義をご披露して責を果したいと思います。
詠む ─ 牛込の少年時代から慶応短歌会へ
まず詠むということですが、私はご当地新宿区の一部の、かつての牛込区弁天町151で大正6年(丁巳、1917年)3月3日桃の節句に生まれ、戦災で焼失するまで牛込の住人でありました。従って小学校は、東京市立早稲田尋常小学校で、ハタ、タコ、マメ、マスで始まり、東京府立第六中学校(現新宿高校)の折襟の制服で内藤町に通ったのでした。
ご存知の方も多いでしょうが、六中には、日本海海戦(日露戦争)で東郷司令長官がバルチック艦隊を見て、「皇国の興廃この一戦にあり......」と言われた三笠の時鐘が、「興国之鐘」と名付けられ教育のシンボルとして保存され、朝礼では、毎朝明治天皇の御製を奉唱する事になっていました。
広きをおのが心ともがな
その後、慶応にはいった時、歌心があったとも言えないのに慶応短歌会に誘われ入会した背景には、このような六中の環境があったのでした。
結婚式の祝詞に歌を詠む趣向
慶応を出て三井銀行にはいり、段々に結婚式に招かれたり、仲人を頼まれたりし、仲人として又来賓として祝詞を述べることが多くなりましたが、祝詞については、在り来たりのお祝詞ではどうもと考えていました。
その時思いついたのが、在原業平の古歌の趣向(いわゆる「かきつばた(杜若)」という語を句の上に冠して旅の心を詠んだという)を結婚披露のお祝いに当てはめて、新郎、新婦のお名前を句の上に冠して祝い歌を詠んで色紙に書くということでした。最近は、この色紙の裏にその日の郵便局の風景入りスタンプ(東京の場合、東京中央郵便局の二重橋の風景)を押印して祝詞と共に差し上げるという事にしています。
歌自身はさして上手くなくても、若い二人は記念になると喜んで下さっています。
実例のご披露
一つの実例をご披露しますと、綱町三井倶楽部での披露宴にて ──
よき友集い
しゅく(祝)さるる
とし若きめおと
えんは常磐に
因みにお二人のお名前は剛さんと俊枝さんでした。枚数書きてあと二題は何時の日か。
編集後記
編集後記
本年はいよいよ消費税が4月1日から施行されます。個別物品税の廃止を長年訴えてきた当協力会にとりましても、新たな税制への対応が求められる重要な年となります。
本号では、会長・署長の新年挨拶をはじめ、昭和63年度の納税表彰式、間税展、青年部・婦人部合同研修旅行の模様をお届けしました。また、社長訪問コーナーでは、協力会の歴史を30年にわたり見守ってこられた小橋一弘氏にお話を伺いました。
会員の皆様のご健勝とご繁栄を祈念申し上げます。