電子申告のやり方 ~e-Taxで確定申告をスムーズに完了させる完全ガイド~

令和7年度税制改正により、基礎控除の引き上げをはじめとする大幅な見直しが行われました。電子申告(e-Tax)を活用することで、これらの改正に対応した申告書の作成から提出まで、効率的に行うことができます。

本記事では、最新の税制改正に対応した電子申告の方法を、実際の操作手順に沿って詳しく解説します。初めて電子申告を行う方でも、安心して手続きを完了できるよう、画像を交えながら分かりやすくご説明します。

特に、令和7年1月から導入されたスマホ用電子証明書により、マイナンバーカードの読み取りが不要になるなど、利便性が大幅に向上しています。

電子申告(e-Tax)の全体像

e-Tax(イータックス)は、国税庁が提供する「国税電子申告・納税システム」の通称です。インターネットを通じて、平日は24時間、土日祝日は8:30から24:00まで(メンテナンス時を除く)、自宅やオフィスから税務申告・納税手続きができるシステムです。

電子申告の主なメリット

  • 時間と場所の自由度:税務署の開庁時間に関係なく申告可能
  • 還付金の早期受取:電子申告なら約3週間後(書面申告は約1~1.5ヶ月後)
  • 添付書類の省略:源泉徴収票、医療費の領収書などが不要
  • 青色申告特別控除65万円の適用:電子申告が必須条件
  • 令和7年度改正への自動対応:基礎控除引き上げ等を自動計算
電子申告 e-Tax とは? インターネットで確定申告ができる国税庁のシステム e-Tax 申告データ送信中... 税務署 サーバー 24h 平日24時間 土日祝8:30-24:00 自宅から申告 来署不要 ¥ 還付金3週間 スピード還付 NEW 令和7年度対応 最新税制対応 e-Taxなら、確定申告がもっと簡単・便利に! マイナンバーカードとICカードリーダー(またはスマホ)があれば、すぐに始められます

図1:電子申告(e-Tax)の全体像

3つの申告方式の比較

e-Taxでは、3つの申告方式から選択できます。それぞれの特徴を理解して、ご自身に最適な方法を選びましょう。

3つの申告方式の比較 マイナンバーカード方式 推奨 マイナンバー カード 必要なもの ・マイナンバーカード ・ICカードリーダー or スマホ ・暗証番号(4桁&6-16桁) メリット ✓ 最も安全で確実 ✓ 一度設定すれば簡単 ✓ スマホ証明書対応 注意点 × カードの事前取得必要 ID・パスワード方式 暫定措置 ID パスワード 必要なもの ・税務署発行のID・パスワード ・本人確認書類(取得時) メリット ✓ マイナンバーカード不要 ✓ ICカードリーダー不要 注意点 × 将来的に廃止予定 × 税務署での手続き必要 税理士代理送信 必要なもの ・税理士との契約 ・必要書類の提出 メリット ✓ 自分で操作不要 ✓ 専門家のサポート ✓ 正確な申告 注意点 × 費用がかかる

図2:3つの申告方式の比較

推奨方式

マイナンバーカード方式が最も推奨されます。特に令和7年1月から導入されたスマホ用電子証明書により、さらに便利になりました。

スマホ用電子証明書の新機能

令和7年1月6日から、スマートフォンに電子証明書を搭載できる新機能が導入されました。これにより、マイナンバーカードの読み取りが不要になり、生体認証でログインできるようになりました。

新機能のメリット

  • マイナンバーカードの読み取りが不要
  • 生体認証(指紋・顔認証)でログイン可能
  • 一度設定すれば、カード不要で申告可能
  • 現在はAndroidのみ対応、iOSは令和7年春対応予定
スマホ用電子証明書の新機能 令和7年1月6日スタート! 従来の方法 e-Tax ①スマホ + マイナンバー カード ②カード NFC ③読み取り 毎回カードの読み取りが必要 読み取りエラーも発生しやすい 新機能 初回のみ設定 マイナンバーカードで電子証明書をスマホに搭載 2回目以降はカード不要! e-Tax 指紋 または 生体認証だけで簡単ログイン! マイナンバーカードの持ち歩き不要 対応状況: Android 対応済 iOS 春頃対応予定

図3:スマホ用電子証明書の新機能

確定申告書等作成コーナーの操作フロー

国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を使用した電子申告の基本的な流れを説明します。

確定申告書等作成コーナーの操作フロー ステップ1 スタート画面 作成開始 国税庁の確定申告書等作成コーナーにアクセスします ステップ2 提出方法選択 ✓ e-Taxで提出 ○ 印刷して提出 「e-Taxで提出」を選択して電子申告を行います ※印刷して提出を選ぶと還付が遅くなります ステップ3 認証方法選択 マイナンバー カード方式 ID・パスワード 方式 マイナンバーカード方式が推奨です ICカードリーダーまたはスマホを準備してください ステップ4 申告書作成 収入金額 所得控除 税額控除 基礎控除 58万円 源泉徴収票などを見ながら必要事項を入力します 基礎控除は所得に応じて自動計算されます ステップ5 電子署名 セキュリティ確認 マイナンバーカードで電子署名を行います 暗証番号(6-16桁)を入力してください ステップ6 送信完了 受付番号: 2025XXXXXX 申告データが正常に送信されました 受付番号は必ず保存してください ※ 各ステップで保存が可能です。途中で中断しても再開できます。

図4:確定申告書等作成コーナーの操作フロー

操作のポイント

各ステップで必要な情報を正確に入力することが重要です。特に、マイナンバーカードの読み取りは、カードの向きやICチップの位置に注意してください。

令和7年度改正に対応した入力画面

令和7年度税制改正により、基礎控除が改正されました。令和7年度~8年度は所得に応じて段階的に適用(95万円、88万円、68万円、63万円、58万円のいずれか)され、令和9年度から一律58万円になります。また、新たに特定親族特別控除が創設されました。これらの改正は、e-Taxシステムに自動的に反映されています。

令和7年度改正に対応した入力画面 所得控除の入力 基礎控除(自動計算) 58万円 令和7年度改正により R7-8年度:所得別、R9年度:一律58万円 特定親族特別控除(新設) 19歳以上23歳未満の扶養親族 子の年収: 万円 控除額: 自動計算 子の年収による控除額の変化 0 150万円 188万円 63万円 0円 「123万円の壁」対応 改正前 103万円 の壁 改正後 123万円 の壁

図5:令和7年度改正に対応した入力画面

スマートフォンでの申告手順

スマートフォンからの申告も、全ての所得・控除に対応し、より使いやすくなりました。カメラで源泉徴収票を撮影すると、自動的に読み取られる機能も搭載されています。

スマホ申告の注意点

画面が小さいため、入力内容をよく確認してください。特に数値の入力ミスに注意が必要です。

スマートフォンでの申告手順 ステップ1 マイナポータル 税務申告 アプリ起動 ステップ2 源泉徴収票を 枠内に配置 カメラで撮影 ステップ3 読取結果 支払金額 5,000,000 源泉徴収税額 120,000 確認 自動読取確認 ステップ4 送信完了 受付番号 2025XXXXXX 送信完了

図6:スマートフォンでの申告手順

トラブルシューティングガイド

電子申告でよく発生するトラブルと、その対処法をまとめました。問題が発生した場合は、このガイドを参考に解決してください。

トラブルシューティングガイド ログインできない ! エラーコード: HUBH404E 解決策 ✓ パスワードの確認 ✓ 大文字・小文字の区別 ✓ 全角・半角の確認 ✓ ブラウザのキャッシュクリア 解決! カード読み取りエラー ! カードが認識されません 解決策 ✓ ドライバの更新 ✓ カードの向きを確認 ✓ ICチップの汚れを拭く ✓ 別のUSBポートを試す 解決! 送信エラー ! 通信エラーが発生しました 解決策 ✓ インターネット接続確認 ✓ セキュリティソフトの設定 ✓ 時間を置いて再送信 ✓ 別のブラウザで試す 解決! それでも解決しない場合 e-Tax・作成コーナーヘルプデスク: 0570-01-5901(平日9:30-20:00、土日祝9:30-17:30)

図7:トラブルシューティングガイド

申告完了後の手続きチェックリスト

申告書を送信した後も、いくつか確認すべき事項があります。以下のチェックリストを参考に、漏れなく手続きを完了させましょう。

申告完了後の確認事項 受信通知の確認・保存 ・受付番号をメモまたはスクリーンショット ・PDFファイルでダウンロード保存 ¥ 納税手続き(納税がある場合) ・ダイレクト納付 ・インターネットバンキング ・クレジットカード ・QRコード(コンビニ) 🏦 還付金口座確認(還付がある場合) ・指定口座の情報が正しいか確認 ・約3週間後に振込(電子申告の場合) 📧 メッセージボックス確認 ・税務署からの連絡を定期的に確認 ・追加書類の提出依頼などがある場合 すべて完了!

図8:申告完了後の手続きチェックリスト

重要な確認事項

受信通知は必ず保存してください。税務署からの問い合わせや、将来の申告時に必要になることがあります。

まとめ

電子申告(e-Tax)は、令和7年度税制改正に完全対応し、さらに使いやすく進化しています。特に、スマホ用電子証明書の導入により、マイナンバーカードの読み取りが不要になるなど、利便性が大幅に向上しました。

初めての方でも、本記事の手順に従って進めれば、確実に電子申告を完了できます。還付金の早期受取、24時間申告可能、添付書類の省略など、多くのメリットを活用して、スムーズな確定申告を実現しましょう。

なお、税制は毎年改正される可能性があるため、申告時には必ず国税庁の最新情報を確認することをお勧めします。

情報の出典: 国税庁ホームページ、e-Tax操作マニュアル(令和7年7月版)
更新日: 2025年7月14日現在の情報に基づく
免責事項: 本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の税務相談については、必ず税理士等の専門家にご相談ください。

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