夜、仕事を終えてからのひととき、セントポーリアの植え替えをするのが私の楽しみです。小さな鉢の中で、紫やピンクの可憐な花が次々と咲いてくれるのを見ると、一日の疲れも忘れてしまいます。
花を愛する心は、故郷・伊勢の二見が浦で過ごした幼い日々に育まれたものだと思います。海辺の町に暮らしながらも、家の裏手には小さな花壇がありました。そこが「私の花壇」でした。
春になると、母が植えてくれた球根から色とりどりのチューリップが顔を出し、夏にはひまわりが背丈を超えるほどに伸びました。私は毎日、水やりをするのが日課でした。花壇の隅には名前も知らない小さな野の花が咲いていて、それがまた愛おしいのでした。
女学生の頃は、学校帰りにれんげ畑の中を歩くのが好きでした。一面に広がるれんげの花の絨毯の中に寝転がると、青い空が果てしなく広がっていて、どこまでも自由な気持ちになれたものです。
東京に出てきてからも、花のある暮らしを大切にしてきました。店先にもいつも季節の花を飾るようにしています。花は言葉を発しませんが、見る人の心を和ませ、癒してくれる力があると信じています。
婦人部長という大役をお引き受けしてからは、会の活動に忙しくさせていただいておりますが、花を育てるように、会員の皆さまとの絆も大切に育てていきたいと願っております。