お酒の原料
P.7お酒の原料は大きく分けて「でんぷん質原料」と「糖質原料」の二つに分類されます。
でんぷん質原料
米、大麦、小麦、ライ麦、とうもろこし、粟、さつまいも、馬鈴薯など。これらの原料に含まれるでんぷんを糖に変え、さらに発酵させてアルコールを生成します。
糖質原料
ぶどう、りんご、さとうきびなど。これらはすでに糖分を含んでいるため、酵母を加えるだけで直接発酵させることができます。
醸造酒と蒸留酒
お酒は製造方法によって「醸造酒」と「蒸留酒」に大別されます。醸造酒は原料を発酵させたものをそのまま飲むお酒で、蒸留酒は醸造酒をさらに蒸留して造るお酒です。蒸留によりアルコール度数が高くなります。
お酒の種類と特徴
日本酒(醸造酒)
米と米麹を原料に、水を加えて発酵させて造ります。日本固有のお酒であり、「並行複発酵」という世界でも珍しい醸造方法が用いられます。でんぷんの糖化とアルコール発酵が同時に進行するのが特徴です。
ビール(醸造酒)
大麦の麦芽を主原料とし、ホップを加えて発酵させます。ホップが独特の苦味と香りを生み出し、また防腐効果も持っています。世界で最も広く飲まれているお酒の一つです。
ワイン(醸造酒)
ぶどうの果汁を発酵させて造ります。ぶどうの品種、産地、気候、土壌によって味わいが大きく異なります。赤ワインは果皮と種ごと、白ワインは果汁のみを発酵させるのが一般的です。
ウイスキー(蒸留酒)
大麦の麦芽を糖化・発酵させた後、蒸留して造ります。樽で長期間熟成させることにより、琥珀色の色合いと深い味わいが生まれます。スコッチ、バーボン、アイリッシュなど産地による分類もあります。
焼酎(蒸留酒)
米、麦、芋などを原料に、麹と酵母で発酵させた後に蒸留して造る日本の伝統的な蒸留酒です。甲類(連続式蒸留)と乙類(単式蒸留)があり、乙類は「本格焼酎」とも呼ばれ、原料の風味が豊かに残ります。
粉末酒・混成酒について
粉末酒とは、アルコールを粉末状に加工したもので、水に溶かすとお酒になるという珍しいものです。デキストリンなどの糖質にアルコールを吸着させて製造されます。
また、リキュールや梅酒などの混成酒は、醸造酒や蒸留酒をベースに、果実、香料、糖類などを加えて造られるお酒です。梅酒は焼酎やホワイトリカーに梅と砂糖を漬け込んで造る、日本で古くから親しまれている混成酒の代表格です。