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tax-vol.66-2014-a

10 コラム「今回の新基準と呼ばれた調査は、何らかの治療をしていない一般的な健康な人の検査値の例(日本人間ドック学会による)健康診断で異常が出ていない人、男性女性『飲酒はビール1本相当以下』、血液収縮期88-147『喫煙者ではない』という条件を拡張期51-94満たした人たちの検壺データを検討LDLコレステロール61 ~ 152 (30~44歳)したものです。算出された数値は、悪玉コレステ72-178 73~ 183 (45~64歳) 1 s□---11 s ロール、高脂(30~80歳)いわゆる世の中で“健康”と呼ばれる血症の指標84~ 190 (65~80歳) mg/di人たちで出した基準値です。HbAlc4.97~6.034.83~5.83 (30~44歳)(国際基準値)(30~80歳)4.96~6.03 (45~64歳)I5.5%今 まで、検討されたのは病気に [糖尿病の指標] 5. ll ~ 6.20 (65~80歳)以下ならないための検究数値を中心に中性脂肪(TG)39-198 32-134 30-149出していましたので、数値の差が[高脂血症の指標] mg/di大きかった項目もあります」。Y-GTP12~84 9-40 0-50 II . [肝炎などの指標] U/1もう少しわかりやすく説明をすると、飲酒や喫煙が、健康を害する大きな要因にあげられているのは周知のこと。また、生活習慣病では国や地域により生活習慣も遺伝子も異なっていて、病気の発生率も異なります。その中で病気にならない数値を示すとかなり厳しい値になります。*特に血圧は、慎重な判断が必要!!今回の基準値で、血圧の値が大きく緩和されるかと話題になりました。多くの人は上140mmHgあたりの数値を目安に高血圧かどうかを判断していたかと思いますが、今回の発表の数値は、上が147mmHgまでは正常値とし、驚いた人も多いはずです。血圧に関しては、かなり議論があるところだと考えられます。というのも、血圧は、突然急激に上昇すると、それが心筋梗塞や脳卒中発作となり、死に至ったり、障害が残る結果を生むこともあるからです。しかも、血圧は季節や緊張、ストレス、また運動や感情などが重なると一気に20~70mmHgぐらい上がってしまう場合もあります。130mmHg以下の人であれば一気に上がっても190mmHg以内ですが、今回の基準値の147mmHgの場合、200mmHgを超えてしまうことになります。200mmHgを超えると脳出血、心筋梗塞などの血圧上昇による事故の発症が10倍近く高まるとWHO(世界保健機構)は勧告しています。ですから、血圧だけは、できる限り200mmHgを超えない時間を多くできるように目指してほしいですね。意外に気をつけなくてはいけないのが、更年期以降の女性です。女性は更年期を境に、血圧が上昇する人が少なくありません。しかも検診が習慣化されてない人も多いので、知らぬ間に高血圧になっている人も多いのです。血圧も生活習慣で改善できるので、食事や運動も大切です。かかりつけ医に相談しながら、自分の現在の数値を見直し、生活改善を心がけることが大事です。今回の新基準の報道で、『今まで薬を飲んでいたのにやめていいんだ』と自己判断するのはとても危険です。血圧の薬などは、自己判断では絶対にやめないでください。降圧剤の利点は内服していれば脳卒中発作や心筋梗塞のような急な血圧の上昇が発生しないので、事故に遭いません。また基準範囲内だから、少しくらい不調があっても受診しなくていいというわけではありません。具合が悪いようなら病院に行くようにしてください。小さな不調が大きな病の前兆のこともあります。数値はあくまでも目安だということを忘れずに。.